大施餓鬼会


 お盆を締めくくるお施餓鬼会(おせがきえ)法要。

 

 お釈迦さまの十大弟子の一人、阿難尊者(あなんそんじゃ)が瞑想めいそうしていると、恐ろしい姿をした餓鬼(がき)-飢えて鬼のようになってしまった精霊-が現れ「お前の命はあと3日だ。3日後には餓鬼の仲間に引き入れる」と告げました。尊者はさっそくお釈迦さまに餓鬼に施(ほどこしを)する作法を授かり、食べ物を供え、ご真言(しんごん)を唱えて回向(えこう)したところ、たいそう長生きができたといわれています。こんなお話しが由来となって、施餓鬼会という行事が始まりました。

 私たちは、知らず知らずのうちに殺生(せっしょう)をして生きています。それは、生き物のいのちをいただくことで、つつがなく生きていくことができるということです。生きるということは、殺生する、ということです。私たちは、このことに感謝し、供養をさせていただくことで、この世のあらゆる精霊や無縁仏への回向とし、また、この供養が巡りめぐって、ご先祖に届くというわけです。

 

 

◆お施餓鬼供養・・・参列者全員が、水の粉のおたむけをして、功徳を積んで頂きます。

 

◆ご先祖供養・・・ご先祖や過去精霊、初盆(新盆)精霊や水子の精霊の菩提のために、経木とうばを読み上げ建立します。

 

◆御詠歌の芳詠・・・「施餓鬼供養和讃」や「追善供養和讃」を主にお唱えします。

 

当山の施餓鬼会は、送り施餓鬼です。この法要に参列することで、お盆の行事のけじめといたします。

 

特に、今年お初盆(新盆)を迎えられたご家庭におかれては、是非ともお繰り合わせ御参拝下さい。

 

 → <卒塔婆供養申込書>

*施餓鬼供養のとき施す供物は、「水ノ粉(みずのこ)」といいます。餓鬼は、りっぱな食べ物、きれいで高級な食物を口にすることができません。そこで、私たちが用意するものは、お洗米の中に季節のお野菜を細かく刻んだものを混ぜ込み、お茶の葉を少量だけパラパラと混ぜ込んで、それをお供えします。そして、少量のお水を萩の花をもって施すのです。そうすると、餓鬼の精霊たちは喜んでその粗末な供えを食すことができるといわれています。粗末であればあるだけ、安心して食すことができると。昔は、お櫃(おひつ)に入れたご飯を食べていましたが、全て食べ尽くしたお櫃の中にこびり付いてしまったご飯に、お湯を注ぎ入れシャモジでこそぎ落としてそれを頂いたりしていました。これを湯の粉ご飯といって、とても粗末だけれども一粒たりとも無駄にしてはいけないという美徳のもとにあった習慣です。その湯の粉よりももっと粗末な食べ物、ということで水ノ粉(みずのこ)と呼ぶんだそうです。

 水ノ粉供養は、お施餓鬼会のときに限った供養ではありません。日頃の命日参りや年忌参りのとき、墓前でこの供養を行えば、よりすばらしい功徳を積むことになるでしょう。是非おすすめします。

 

【開催日】  毎年 8月18日

【時  間】  午前 11時から

【場  所】  潮音院 本堂

 

<卒塔婆供養申込書>

下の申込書画像を永押しまたは右クリックで画像を保存しご記入後本寺院まで郵送ください(持ち込み、FAXでも受け付けています)